よっしゃああああああ!
どうも、下民愚(げみんぐ)です。
本日はラーメン好き、お酒大好きの下民愚が、名店だと断言するお店(閉店済み)、「背脂醤油のあ」をご紹介致します。
11年前に既に閉店済みですが、写真のフォルダ見てたら、結構写真が残っていたので、資料的価値があるのかもな、と思い至ったからです。
わざわざ閉店した店を紹介するのには理由があります。
このお店はいろいろ、振り切っています。
個性の塊です。
昔通ってた人には懐かしんで頂いて、知らない人には「こんな個性的なお店が過去あったんだ」とか思っていただければ幸いです。
世界で一番、「背脂醤油のあ」の記事を書く。
今回はそれを目指して、本気で書いてます。
10年以上前の画像なので、解像度は低いですがご容赦ください。
ただ、画像はてんこ盛りです。そして、貼った画像は同じメニューでも、全て別日に訪問しております。(そして愛が深すぎて少し文章も長くなってしまった事も、ご容赦ください)
結論を言うと、圧倒的オリジナリティ、理由の解らないコスパ、素晴らしいお人柄の店主と助手さん、最強の脂ご飯!です。
※当時の情報です。現在は閉店済みです
✅ ご飯食べ歩きの記事はこちら
👉 ラーメン食べ歩き:ラーメン二郎 京急川崎店
👉 神保町グルメ日記神保町グルメおすすめ3選|まんてん・キッチンビバ・カロリー焼きで腹いっぱい
「背脂醤油のあ」とは?
東京にあった、一部ラーメンマニアにカルト的な人気を誇ったラーメン屋さんです。
2回くらい移店していて、
- 2003年~2006年頃:渋谷
- 2007年~2010年:神保町
- 2010年~2014年:神田
で、営業しておりました。
神保町時代からは一瞬だけとんかつ屋になったり、脂そば屋さんになったり、形態は常に変わっていったのですが、その全てが美味しいと言う奇跡。
マスター(店主さん、みんなにこう呼ばれていた)が研究熱心でいろいろ創作してしまうのですが、そのクオリティが下民愚には全てがバチン!とハマってしまいました。
下民愚は渋谷の頃には一度だけ、神保町に移店してからはかなりの回数行きまくり、神田に移っても足繁く通いました。
都合、7年くらいは通ったでしょうか。
神田に移ってからはお酒メニューも充実して、飲み屋的に訪問していました。
下民愚はコミュ障なので、お店の人に話しかけても「あ、どうもー」程度で、上手い事会話のキャッチボールができない人間です。
そんな訳で、今も同じ店に何度も行くのですけども、「常連さん」的な扱いになった事はありません。
ですが、ここ「背脂醤油のあ」マスターと韓姉さん(韓国人のお姉さん。神保町からの名物助手。みんなにこう呼ばれていた)はそんな自分にも何度も暖かく話しかけてくださって、いつの間にかに常連的な扱いになっていた、と言う下民愚唯一のお店です。
背脂醤油のあ ラーメンのジャンルは?
ラーメンのジャンルは「背脂醤油」なんですが、物凄く内容が濃く、味も濃く、いろいろヘビーでした。
渋谷時代のスタイルは「バナナチャーシュー」と呼ばれた、大きな豚の肉塊が入ってます。

※写真は神田時代の限定麺「渋谷型」
濃厚で喉越しの良い麺に圧倒的なチャーシュー。
しかも、これ当時は700円くらいだったような気がします。
チャーシュー麺ではありません。
神保町以降のお話になりますが、基本メニューは「脂そば」でしょうか。
油そばのミスタイプでは有りません。
「脂そば」です。
この脂そば、豚or牛の脂をダイレクトに入れて味付けがしてある一品なのですが、まさに唯一無二の味。

※牛の脂そば
脂身入れるの?重そう!食べられそうに無い!
とお思いの方かもいるかも知れませんが、これが実際は重くなく、ツルツル食べられてしまうのです。
※もちろん、若さもあったかも知れませんが。
マスター、研究熱心だから、「脂」から「油」を抜いてたのかな、と想像。
この味が、本当に他では食べられなく、「パクリでもいいから、似たようなお店できて欲しい」と14年間、ずっと思い続けているのですが、未だにそんなお店は出てきておりません。
もう、食べられないんですよね、この至高の脂そば…。
背脂醤油のあ 価格帯(激安)
価格帯は当時の一般的な飲食店と比べても、激安でした。
神保町→神田に移店して少し値段上がったかも知れませんが、こんな感じです。
- 脂そば:500円~700円
- 脂ごはん:200円
- ラーメン:700円~800円
- 生中:300円〜400円
- のあ特製おつまみ:300円
- ポテトサラダ:300円
- キムチ:300円
※当時の情報です。現在は閉店済みです
さらに1,2ヶ月だけで開催していた、「飲み放題」がこれ採算取れているのか?と心配になる程の価格破壊。
当時のメモによると、
■焼酎
吉兆宝山、富乃宝山、喜界島、赤兎馬(紫の赤兎馬も)。
■日本酒
八海山、菊水純米酒、緑川、久保田(千寿)、八海山、浦霞、越乃寒梅、剣菱。
これ全部一杯400円と言う価格にも衝撃なんですが、これに下記コース?を付けて
- 贅沢のあサラダ(和牛ステーキのせ)
- 特製おつまみ
- ポテトサラダ
- キムチ
- ラーメン
2時間4000円で飲み放題。
しかも、2時間って謳っておきながら、時間管理が甘い。
下民愚も酔っ払って時間経過も曖昧だったのですが、3時間時間以上いたような。
しばらく経って、韓姉さんに聞いた所「あの飲み放題は店に入ったお客の時間、実は管理していなかった」とか衝撃的な告白をしていたのも思い出です。
そもそも、商売っ気が無いと言うか、そう言う所も含めて大好きでした。
背脂醤油のあ画像(当時の画像を大量に貼ります!)
和牛脂そば

ああ、今見返して見ても、超美味しそうですね。

見て下さい、このピンク色の牛肉を。最強です!
脂そばにA5ランクの和牛をレアでトッピングした、和牛脂そば(限定)になります。

本当に「これは、良い肉だ」って瞬時に解るぐらい柔らかく、ジューシー。
しかも、これ、1100円くらいでしたっけね。
このメニューも「採算取れているのかな…」とか「もっと値段上げてくれてもいいのに(潰れないで欲しい)」と思いながら、この限定出てる時は、超速で神田に向かってました。

ちょっとぶれましたが、それでも解りますよね。この”上等なお肉”感。
もう、ステーキですよ、ステーキ。
下に鎮座してる、牛脂も最強。
ああ、また食べたい。

もはや美しい。惚れます。

できる事なら、もう一度だけ、もう一度だけで良いので、和牛脂そばを食べさせて欲しいです。

そして、「ステーキ丼にしよう」と思ってご飯を頼んだら、「はい、おまけです」的なノリで極上ステーキを1枚載せてくれるマスターの優しさ。
こんなの、この肉1枚でご飯は完食確定でやんす。
ああ、マスターにもう一度会いたいです。
鶏ラーメン

背脂醤油のあ最強傑作の1つ。
鶏ラーメンです。

鶏と水しか使ってないと仰ってました。
ですが、物凄い粘度と濃厚さ。
マスター曰く「液体の鶏肉」。
野菜、トロミ付ける系の混ざりものも一切不使用との事。
え?これどうやって鶏と水だけ作るの?と。
なんだろう、ブレンダーとかで鶏肉自体を混ぜ合わせてるのでしょうか?
こんなラーメン他では食った事が無いです。
濃厚過ぎて、何故かミルキーさも混ざる味わい。
これですね、本当に大好きなんですよ。
ここだけは、煽り無しに言います。
真面目な話、今まで食べたラーメンで5本の指に入るくらい美味い。
そして、冗談抜きに食べ終わった後、唇がくっついて離れなくなる程の粘度。
もう、自分の人生でこれは食べられないんだろうなぁ、と思うと悲しくなりますね。
脂そば(牛)

もちろん、通常の脂そばも最高です。
これに、卓上に置いてある自家製のラー油と刻みのにんにく醤油をかけて、ぐちゃぐちゃにして食べるともう最高。

しかもチャーシューのほぐし肉部分も凄い入ってるんですよね。

ボリュームがMAXなのはこの店のデフォルトです。


神田に移店した当初は、キャベツとか人参とか入ってた試行錯誤してた記憶がありますが、振り切って「脂+肉」の方が自分は好きでした。

こちらはピリ辛ダレバージョン。一時期メニューにありました。
あんまり記憶に無いですが、ちょっとだけピリ辛だったかもですね。
まあ、脂そばあれば解決です。
脂そば(豚)
通常商品の中の麺類で下民愚が一番好きなのは、豚の脂そばとなります。

神保町時代は豚の脂だったんですが、神田になってからは、牛脂がデフォで、豚脂は時々しかやってなかったんですよね。
レアメニュー。

そうそう、ニンニクの醤油漬けに、ラー油垂らして、かき混ぜて食べたら至福。
チャーシューも爆盛です。
のあの麺と言えば、個人的にはやっぱりコレに決まりです。
他のお店じゃ、似たようなもん、食べたこと無いですもん。
どこか、インスパイア店とか都内にできないですかね。
まあ、14年待ってますが、できる可能性は皆無に等しいとは思います。

因みに上画像が神保町時代の脂そば。(たぶん、ピリ辛ダレ付き)
下の画像が神田時代の脂そば。

トッピングは別にして、脂の細かさも変わっているかもしれません。
神田になってからは地下1階になったから、照明が弱い感もあります。
背脂醤油ラーメン(渋谷型)

渋谷時代に出していたラーメンの復刻。
巨大なチャーシューを惜しげもなく投入しております。
これもですねぇ、豚ベースで滅茶苦茶濃厚なのですが、似たお店無いんですよね、未だに。
チャーシューは本当にトロトロで、口の中で溶けます。

凄い粘度が高くて、天下一品の比じゃないです。

これ、チャーシュー麺とかじゃないですからね。
ただのラーメン。
食べたい、もう一度食べたいです。
つけ麺

つけ麺もあります。
ラーメンより濃いめの味付け。
ただでさえ濃厚なのに。

この画像だと分かり難いのですが、中にはいつも通り、チャーシューがこんもりと入っております。
さすがや。
豆知識として、つけ麺と脂そばは、全てケルヒャーの高圧洗浄機で洗って、麺の滑りを取ってました。
マスター、理系ですからね。
限定麺の数々

牛すじコンニャク脂そば
トロトロに煮込まれた牛すじと大根が美味しかった記憶があります。
その下には安定の脂そばが潜んでいます。

特選牛肉らーめん(塩)
のあには珍しい、澄んだ塩味。
これは1,2回くらいで消えちゃった気がします。
すいません、このメニューだけは、正直よく覚えていないw
神保町時代だし。

しゃぶしゃぶ肉サラダ麺
どこら辺がサラダなのかはもはや謎ですが、お店がそう言って出してるのですから、サラダ麺なのです。
肉、どんだけ入ってるんだって話ですが、これが背脂醤油のあの領域です。

こっちは少しだけサラダ感ありますが、焼け石に水ですね。素晴らしい。

キムチ脂そば
キムチは通常の単品メニューで常にあるんですが、何故か限定メニューとして登場。
心なしか、牛脂がいつもより大量に搭載されている気がします。
キムチチャーシュービビン丼

そうそう、時々ビビンバみたいのも出してましたね。もちろん、脂は入ってます。
後述する脂ご飯でも書きますが、ご飯で食べても、麺で食べても美味しいんですよ、背脂醤油のあの料理は。

とんかつ脂そば
これはやばかったです。
若い頃の下民愚でも、「む、無理かも」と完食が危ぶまれた怪作。
冗談だろ?って思うくらいのデカさのとんかつがそのまま脂そばの上に鎮座し、ニラキムチと玉子まで搭載した超弩級の脂そばです。
これこそ、背脂醤油のあよ。
のあだけはガチ。
おつまみメニュー
のあ特製おつまみチャーシュー

ラーメンに乗ってる具材を使ってるだけかも知れないですが、これがビールに滅茶苦茶あうんですよね。

ああ、これだけでもビール2杯イケたなぁ。

こうやって見ると、入ってるものは同じでも、毎回量とか構成が微妙に違ってるのに今気づきました。

因みに豆知識ですが、テーブルが大理石な写真は神保町時代の証です。
右上には食べ放題のキムチが少し映ってますね。

何回頼んだんでしょうね、このメニュー。
行く度に「とりあえず、おつまみとビールで」って100%頼んでました。

お、これには右上にポテサラが少し入ってますね。
ポテトサラダ
そう、これこそが下民愚が人生で一番美味いと思ってるポテサラ。


まさに、のあオリジナルのポテトサラダです。
ポテトサラダって言ってますけど、ポテトにチャーシューが大量に入っていて、粒の黒コショーがキリリと味を引き締めます。
そして、特筆に値するのは、味の濃厚さ。(のあってこんなのばかりですね)
たぶん、「いつもの脂」を混ぜてるのかな、と推理してましたが、真相はどうだったのでしょうか。
肉皿

神保町時代ですね。
確か夏の時期のメニューの記憶です。
しゃぶしゃぶ肉にピリ辛だれかけてあって、ビールに最高。
たしか300円くらいだったと思います。
イチイチ、値段が安いです。
キムチ

キムチはそんなに浸かりきってない、辛さも優しく、あっさりした味わいです。
脂っこい料理の箸休めに最適です。

神保町時代は食べ放題でカウンターに置いてありました。

神田に移ってからは単品メニューで300円で販売してましたが、なんかビール頼むと毎回付属してきましたね。

これがビールのアテに最適なんですよ。

マスターがサービスで一度だけ気まぐれで豚キムチも作ってくれましたね。
とんかつ

神保町時代はとんかつ屋もやってた(店名:とんかつ のあ吉)ので、とんかつも限定で販売してました。
フライヤーも稼働しているラーメン屋。

衣はカリカリと言うか、超ガリガリのハードコアなとんかつです。

でも、肉は柔らかくて美味しかったですねぇ。
こちらはミルカツ。(ミルフィーユカツ)

豚のスライスを巻いて焼いたやつですね。

これも外はガリガリ、中身はふわふわで最高でした。
贅沢のあサラダ

サラダって言い切ってますが、これ肉料理ですよね。
これこそ、背脂醤油のあクオリティ。
のあだけはガチ。
因みに贅沢のあサラダ、は600円です。

A5の和牛をレアで焼いて、本当に美味しかったですねぇ。
肉系だけでも店出せるんじゃないか、と当時思った次第です。
その他

のあ特製麻婆豆腐。挽き肉たっぷり。
たぶん、これにも「脂」が入ってると思います。
最高ですね。
ビールに付いてくるおつまみも。(400円の生中に付属)

あー、この玉子ともやしに自家製ラー油かけてですね。

チャーシューとメンマに自家製ラー油かけてですねぇ。
最高でした。
何度も何度も、通いましたね。
写真は無いのですが、他にも色々なメニューがありました。
「世界ののあちゃん」(世界の山ちゃんインスパイアの手羽揚げ。1本100円。)、豚汁、4月5月頃に出てくる新筍の脂そばとかも美味しかったですね。

変わり種だと、神保町時代はチャーシューカレーとかも出してましたね。
確か、これは500円でした。
商売する気あったんでしょうかね。
ここまで語ってきましたが、背脂醤油のあ最強メニューは脂ご飯
ここまで語ってきてなんですが、背脂醤油のあの最強メニューは何か解りますか?
ラーメンメニューではありません。
答えは、「脂ご飯」(200円)になります。
脂ご飯(牛)

これ見て「美味しそう!」ってなる人は当時の、のあ中毒者しかいないかと思います。
しかし、これが本当に美味しいのです。
まさに禁断の味。
トロットロの脂をご飯の上に載せてかっこむ。

牛脂は脂の粒が小さくて、豚脂とはまた違った美味しさでした。

ああ、美しい(下民愚的に)。
たぶん、似た系統としては、台湾のルーローハン的な感じになるかと思うのですが、それを和牛の脂オンリーにしたイメージ?いや、違うな。唯一無二のジャンキーな最高の一品です。

下民愚、思うんです。
この脂ご飯、どこかのお店が完コピできて、メニューとして出したら、絶対流行るだろうと。

サービスのキムチと、脂ご飯(200円)だけで、もう腹いっぱいになる自信が、おっさんになった下民愚にはあります。
脂ご飯(豚)
とうとう出たね。。。
脂ご飯の最終形態。
個人的に全のあメニューの中でも王の中の王。
豚脂ご飯です。

これは神保町時代に生まれた一品。
神田に移動してからは、牛脂になったので、本当に時々しか食べられなかったレアメニューです。
これが美味いのなんのって。
味は本当に「悪い味」なんですが、もう美味しすぎて美味しすぎて。

ぶっちゃけ、「脂そば」より、ご飯の方が好きでした。


そうそう、神保町時代はにんにくパウダーが少しかかってましたね。

見てくださいよ、この美しさを。
どれだけ下民愚が脂ご飯に惚れ込んでたかと言うと、当時自作をしてしまう位取り憑かれていました。

※家で豚の背脂煮込んで作りました。
でも、70点くらいまでは近づいたんだけど、やっぱりのあの、脂ご飯とでは天と地の差。
何か、油抜いたり、特殊な工程してたんですかねぇ。
本当に、最高、最凶のメニューでした。
とりあえず、キムチに脂ご飯(豚)ご飯あれば、下民愚はもはや何も言わないです。

まとめ
かつて神田にあったカルトなラーメン屋さん。
唯一無二の脂そば、脂ご飯、ラーメン、鶏ラーメン。
ラーメン屋と言いつつ、後半はレパートリーに飛んだメニューを量産して、その全てが美味しいと言う奇跡。(全てヘビーですけど。)
マスターと韓姉さんの温かい接客。
もう閉店して11年経ちましたし、その後韓姉さんが新小岩で「居酒屋 かめ」と言うお店を開店して、ポテサラとチャーシュー、キムチは味を引き継いで営業してましたが、半年くらいで急遽閉店。何か、いろいろあったのかしら。
マスターも2021年にお亡くなりになられたと言う事で、もうあの味を食べられる事は二度と無いです。
ご冥福をお祈りします。
でも、マスターが作ってくれた、あの味を少しでも残しておこう、と保存している写真を掲載してみました。
もし通っていた方がいたら、ぜひコメントで当時の思い出を教えて欲しいです。
改めて今見返すと、お酒飲みながらおつまみ頼んで、脂そばとかよく食えてたな、思います。
今では、絶対食べられません。
それではまた、泥水を啜りながら、お会いしましょう。
ごきげんよう!
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